実践レポート

電車は何時が一番混むの?「時差Biz」路線検証

もくじ

2019年のテレワーク・デイズは…なんと1カ月半!

2019年7月22日から「テレワーク・デイズ2019」が始まりました!

今回の開催期間は何と7月22日~9月6日の47日間!約一ヵ月半と長期間です。
(2018年のテレワーク・デイズは1週間)
2020年開催の東京オリンピックを強く意識していることが伺えます。

そして今回は同期間に「スムーズビズ」という取り組みも行われています。

スムーズビズとは

「テレワーク」…働く場所や時間に捉われない柔軟な働き方
「TDM」…交通量の抑制や分散に向けた交通需要マネジメント(混雑予測情報の提供)
「時差Biz」…通勤時間をずらし通勤ラッシュを回避する

これらの取組をまとめて一体的に推進することを「スムーズビズ」と呼びます。(2019年からスタート)

2018年まではテレワーク・デイズのニュースを耳にすることが多くありましたが、今年からは包括的にスムーズビズの実施を呼びかけることが多いようです。

パスロジでは、2018年はテレワーク・デイズに参加し、一週間オフィスに出社せず仕事をする、「オフィス完全無人テレワーク」を行いました。

2019年は、異なる路線で通勤する社員で時差Bizに挑戦し、その結果レポートとしてまとめました!

時差Bizで検証する路線

時差Bizは「混雑緩和の一環として出勤時間をずらす」働き方改革です。
出勤時間をずらすだけなので、テレワークと違って設備環境の整備や、セキュリティ対策を検討する必要はありません。
利用者としても挑戦しやすい取り組みと言えるでしょう。

今回時差Biz検証する路線は以下の通りです。

①総武線(市川→御茶ノ水駅)

②東武スカイツリーライン→千代田線(草加→新御茶ノ水駅)

③京王線→都営新宿線(調布→小川町駅)

④東横線→半蔵門線(学芸大学→神保町駅)

⑤都営三田線(目黒→神保町駅)

調査方法は、日によって6時~10時台の5つの時間帯で出社し、それぞれのホームや電車の込み具合を記録するというもの。

また、国土交通省から公開されている「乗車率」の記載と、混み具合が判断しやすいように下記の表もチェックし、総合的に混雑具合を判断します。

①総武線(各駅)

総武線は千葉県の千葉駅から東京都の三鷹駅までを結ぶ路線です。
御茶ノ水や新宿など都心部の駅も経由しているため、千葉方面から都心部に出勤する利用者が数多くいます。
朝の混雑緩和のため、各駅のホームには何時の時間帯が混むかポスターが貼ってあり、乗客に自主的に通勤ラッシュを避けるよう呼び掛けています。
乗客の乗車・降車の混雑の影響で、ラッシュ時の8時前後は5~10分前後の遅延は日常茶飯事です。

6時 乗車率:100%

普段の混雑が嘘のように空いており、非常に快適。乗客同士のスペースも十分に開いている。
ただ都内に近づくにつれ人が増え、錦糸町駅周辺から乗車率は150%ほどに。

7時 乗車率:180%

乗車時は混雑しているものの、乗客同士はギリギリ触れ合わない距離。
しかし再び都内に近づくにつれて乗車率は200%近くになる。
7時半を過ぎるとドッと人が多くなり、混雑による遅延が発生しやすくなる。

8時 乗車率:200%

混雑が最も多い時間帯で、乗客同士の密着は避けられない。
荷物を肩に掛けられていると他の乗客に睨まれる、脚を踏まれたり背中を小突かれるのは日常茶飯事。
慢性的に10~15分の遅延が発生し、遅延時は手を動かせないためスマホを見るのは困難。

9時 乗車率:130%

7時~8時台に比べればかなり空いているが、やはり都内に近づくにつれ混み始める。
乗客同士のスペースはわずかに隙間がある程度。

10時 乗車率:100%

普段の混雑が嘘のように空いており、非常に快適。
ただ6時台と同じく、錦糸町駅周辺から急に人が増え、乗車率は150%になる。

まとめ:7時半~8時半の電車が最も混雑、遅延も多く発生する

総武線は昼間でも乗車率100%前後ほどで、常に人が多い路線だと言えます。
朝に慢性的な遅延が発生する事態には、SNSで不満が投稿されたりと、皆が改善を希望していることが伺えますが、具体的な改善策は今のところ打ち出されていません。
今のところ自主的に出社時間をラッシュ時からずらすことが一番の対策になりますが、東京オリンピックでもその対応が有効かは疑問が残ります。
両国駅にある国技館はオリンピックのボクシング競技会場として使用されるため、競技時間周辺は電車の利用を避けるのが一番かもしれません。

②東武スカイツリーライン→千代田線

北千住駅は千代田線・常磐線・東武スカイツリーライン(旧伊勢崎線)・日比谷線・つくばエクスプレスと多くの路線が経由し、東京方面に勤務している埼玉県東南部住民にとって無くてはならない重要な駅です。
時間を問わず常に人が溢れており、特に東武線は各駅電車のホームと準急・急行・特急電車のホームとでは階が別になっているため、慣れない人は路線の乗り換えに迷うことも多い駅です。
多くの路線が利用できる反面、利用している路線とは別の路線でも、どこかがトラブルになれば遅延などの影響を受けやすくなります。

7時 乗車率:200%

7時の段階でスカイツリーラインは人が多くぎゅうぎゅう詰めな状態。
千代田線も乗客同士の接触が激しく、乗車率は200%を超える。

8時 乗車率:200%

7時台に引き続き、スカイツリーライン、千代田線共に他人との接触は避けられず混雑している。
ちなみに調査時は夏休み期間であったため、普段の通勤時では見かけない子供連れなどが多い。

9時 乗車率:200%

時間帯で微妙な違いはあれど、9時台になっても混雑率はほぼ200%近くを記録。
夏休みで学生が減っている(と思われる)分、まだ快適に感じる。(普段は200%以上)
普段の通勤時よりも大きいスーツケースを引いている人がかなり多く、オリンピック本番では大荷物の旅行客やテレワーカーなどが増えることを考えると、この混雑具合は死活問題。

10時 乗車率:100%

ようやく混雑が緩和し始め、座ることはできないものの、他の乗客と触れることなく通勤が可能。
新御茶ノ水駅は学生の利用が多いため、学校の始まる時間によっては混むかもしれない。

まとめ:千代田線は常に混雑…オリンピック時は大混乱になるかも!?

上り方面は10時台以外のどの時間帯も乗車率200%以上となり、残念ながら全体的に通常と特に変わらない状態でした。
来年の本番では、外国の方が大きな荷物を持って移動することが予想されますので、自分自身の荷物を最小限にしたり、乗り換えに利用する階段から離れている車両に乗車するなど、工夫をしないといけないなと感じました。
また、改札で引っかかることを避けるためにも、定期券の期限切れや交通ICカードの残高にも注意した方が良いかもしれません。

③京王線(→都営新宿線)

<路線の解説>
京王線は東京西部方面(八王子、高尾山口、橋本)から都心方面に向かう私鉄のひとつです。
朝の通勤時間帯は、新宿方面に近づくにつれて乗客が増えていく一方となります。
各駅停車以外に、急行列車類(急行、区間急行、快速など)があり、ラッシュ時の混雑は、各駅よりも急行類のほうが激しくなります。
都営新宿線との相互乗り入れがあり、笹塚駅で、新宿駅方面に向かう列車と、都営線乗り入れの新線新宿駅や本八幡方面行きの列車にわかれ、混雑もやや分散されます。

※通勤経路:調布から小川町まで(都営新宿線乗り入れでの直通)
※調査は乗り換え駅の「つつじヶ丘駅(調布市)」で急行列車に乗車する際の混雑状況を調査

6時 乗車率:100%

6時台は電車の運行本数も少なく(1時間に12本)、ラッシュ前のため社内は空いている。
人との接触は小川町までずっとなかった。

7時 乗車率:180~200%

最も混雑する時間帯で、乗客同士の密着が激しい。
電車の本数は6時台から大幅に増え、1時間に22本。
夏休みにより学生がいなくなったのか、これでも1〜2割近く利用者は減っている。

8時 乗車率:130%

同じく電車本数は多く、1時間に19本。
ラッシュの時間帯だと思われるが、7時台に比べるとそこまで混んではいない。
人との接触もあまりないため、スマホも楽に見ることが出来る。

9時 乗車率:100%以下

完全にラッシュも終わり、ほぼ通常の日中の利用状態。
車両ごとの移動もできるくらい余裕がある。

まとめ:7時台以外は比較的空いている

朝の通勤ラッシュは7時台に集中しています。
混雑ピーク時は途中駅で急行列車類には乗り切れないほどの混雑率(200%以上)となり、乗客の乗り降りに時間がかかることで電車の遅延が発生しやすい路線です。
一番混雑する7時台を外せば比較的楽に通勤できるので、時差Bizが推進されればかなりの混雑解消につながることが予見されます。
また、沿線の飛田給駅そばに、オリンピックの会場として使われる武蔵野の森競技施設がありますが、都内方面からだと通勤ラッシュのない下り方面になるので、さほど問題にはならないと思われます。

④東急東横線、東京メトロ半蔵門線

東横線は横浜駅と渋谷駅を結ぶ路線で、みなとみらい線、東京メトロ副都心線との直通運転をしています。
通勤時間帯は、自由が丘駅〜日比谷線の乗り換えができる中目黒駅間が最も混雑します。
各駅停車は比較的空いていますが、急行・特急列車は積み残し(乗車できない人)が発生することもあります。

半蔵門線は東急田園都市線直通で、田園都市線は都内でも混雑率が高い路線の一つです。
渋谷駅から永田町駅までは常に車内はすし詰め状態で、こちらもピーク時は渋谷駅で積み残しが発生します。

6時 乗車率…東急:100% 半蔵門:130%

東急:急行でも社内は空いている。座席は埋まっているが、つり革は空いているため楽に通勤が可能。
半蔵門:ラッシュ時よりは空いているが、乗客同士の距離は近いためリュックを背負うのは難しい。スマホの操作は余裕で可能。

7時 乗車率…東急:130% 半蔵門:180%

東急:スマホの操作は可能、肩掛けかばん程度なら気にならないが、リュックは前に持たないと迷惑になる。
半蔵門:スマホの操作はできるが、かばんは人にぶつかるので前に持つ。

8時 乗車率…東急:180% 半蔵門:200%

東急:乗客同士の隙間はほぼ無く、肩やカバンが人にぶつかってしまう。ドア付近は乗客に押し込まれる状態に。
スマホ操作はかろうじて可能。
半蔵門:乗車率200%越え。駅やホームにも全体的に人が多く、移動が困難。車内はほぼ身動きが取れず、周りの人と密着状態。(汗がシトシトの人と接触した際は不快感MAX…)

9時 乗車率…東急:130% 半蔵門:180%

東急: 7時台と同じくスマホの操作は余裕、肩掛けかばん程度なら気にならない(リュックは前にする)。
半蔵門: 7時台と同じくスマホ操作は可能、かばんは人にぶつかるので前に持つ。

10時 乗車率…東急:130% 半蔵門:130%

東急:混雑は大分緩和される。夏休みであったため、普段の通勤時間には見かけない子供が多くいる。
半蔵門:東急東横線と同じく子供連れを見かける。階段付近の乗車口などは人と接触するが、余裕はある。周りに気をつけないとカバンがぶつかるが、基本的には肩にかけたまま乗車可能。(リュックは下ろした方がいい)。

まとめ:8時台がラッシュのピーク、半蔵門線は常に人が多い

東横線は8時台がピークで、半蔵門線は常に人が多いですが7時台〜9時台まで混雑しています。
今回の検証期間が夏休みの時期だったこともあり、10時以降は子供連れが多く、車内は多少混雑していました。
東横線はオリンピックの影響が少ない路線とされていますが、半蔵門線は利用者が多い駅を走っているため、観客の影響が予想されます。
半蔵門線のピークの時間帯の混雑は特にひどいため、これ以上人が増えると運行状況に影響が出るのでは…と不安に感じます。

⑤都営三田線

目黒駅は、都営三田線と東京メトロ南北線の二線が乗り入れています。
また、山手線への乗換駅なので多くの乗客が降車し、混雑具合は目黒駅での乗客数に左右されやすい路線です。
8時~9時台には数日に1回ほど遅延が発生するほか、武蔵小杉駅といった東急線側の混雑に影響されやすくもあります。

6時 乗車率:130%

ホームには人が少なく乗り込む人はあまりいないが、目黒駅で降車する人は多く乗車率は180%ほど。山手線への乗り換え客が多いを思われる。
6時台は走行本数が1時間に4本しかないため、乗り逃すと待ち時間が長くなる。

 

7時 乗車率:180%

乗客同士で身体が接してしまうこともあるが、多少の隙間もある。
スマホの利用は可能だが、新聞・雑誌などサイズが大きいと迷惑に感じるかも。

8時 乗車率:220%

最も混雑する時間帯。電車の揺れで客同士の身体は押し合い圧し合い、密着状態。それでも無理にスマホを見る人はいる。
大手町で一気に乗客が降車し、電車が空く。

9時 乗車率:200%

9時半ごろだと、ホームは比較的空いているが、車内は混んでいる。
9時台の前半はまだ混雑しているが、後半は大分混雑が解消され始める。

10時 乗車率:100%

通勤客ではない家族連れが見受けられる。
スーツ率も低く、完全に通勤ラッシュは終了。

まとめ:ラッシュ時は常に混雑。運行本数が少なく待ち時間が長い

競技施設方面に向かう路線ではないため、オリンピックによる目黒駅以降の混雑具合は変わりないと予測されます。
しかし、目黒駅まで乗車し山手線に乗り換える利用者は増えることが予測されるため、乗降者の混雑による遅延の可能性が危惧されます。
元々の運行本数が通勤時間でも多くはないため、遅延が起こるとホーム上の人が増えてしまい、混雑を助長させる一因となっているかもしれません。

総括:時差Bizで出勤でおすすめな時間帯は?

各線の乗車率をグラフとしてまとめました。

やはり…というか想定内の結果になりますが、住んでいる場所や日によって多少の差異はあれど、どの路線も7時~8時台の電車が一番混雑していることが分かります。
9時始業の企業が多い日本では至極当然の結果と言えるでしょう。

しかし今回の狙いはズバリ「混雑していない時間」
9時台の前半には多少の混雑が残りますが、9時半以降と早朝の6時台は混雑が発生しにくいことが確認できました。

6時台は早起きが辛いですし、10時台の出勤は遅刻扱いになる会社が多いですからね…。
しかし時差Biz制度を導入・活用すれば混雑を避けて通勤することが出来ます。
朝の精神的・肉体的ストレスも減り、仕事にも集中できる一石二鳥です。
ぜひ各企業は時差Bizを導入してほしいですね。

というわけで、改めて結論です。

時差Biz推奨通勤時間:6時台、9時半~10時台!

2020年は東京オリンピックの開催のため、どの路線も国内外から多くの人が集まるでしょう。
ぜひテレワークと時差Bizを有効活用し、快適に通勤しましょう!

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